江別市小動物開業獣医師会のホームページです。狂犬病事業・動物愛護普及啓発活動などを通じ市民に貢献する活動を行っています。
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マイクロチップとは
マイクロチップは、動物の個体識別を目的とした皮下埋め込み型の電子標識器具です。農林水産省より動物管理医療器具の承認を得ており、その使用は獣医師に限られます。現在国内では4社から販売されておりメーカーによって様々な特徴があります。マイクロチップの大きさは、若干の差はありますが直径約2mm、全長11〜13mmの円筒形で、表面は生体適合ガラスで覆われています。
マイクロチップの外観 マイクロチップ・インジェクターの外観
内部はICおよび電磁コイルで構成され、ICには国際標準化機構(以下、ISO)によって規格化(ISO11784、ISO11785)され、規定された15桁の唯一の個体識別番号が封入されています。
個体識別番号の読み取りには、専用の読み取り機(以下、リーダー)を用います。
マイクロチップのリーダー 実際の読み取り方法
リーダーを近づけると、リーダーから発信された電波にチップ内のコイルが反応して電力を発生させ、応答電波を発信して、そのデータを読み取ります。このためチップ内に電池は必要なく長期の使用が可能となります。
マイクロチップは専用の使い捨てインジェクターを用いて規定部位(背側頚部皮下)に埋め込んで使用し、耐用年数は25〜30年とされています。
挿入手順
参考資料: interZoo Clinic Note 特集No.21
大日本住友製薬株式会社
マイクロチップを見直そう
震災により不幸になるのは人間だけでなく、家族であるワンちゃん達も同じです。今回の震災でも、保護されたワンちゃんが、マイクロチップにより飼い主が判明したケースが既に報告されています。これからも保護されるワンちゃん達は増え続け、小さなマイクロチップ1つで飼い主様、ワンちゃん達の運命がまったく変わってしまう事もあるでしょう。
飼い主様と離れ離れになったワンちゃん達が戻って来るだけで、飼い主様に生きる力・喜びをを与えてくれる事でしょう。それはワンちゃん達も同じだと思います。
我々江別市小動物開業獣医師会もマイクロチップ普及に力を入れてきましたが、そこで解った事は、身元不明になり保護されるワンちゃん達の多くは今回のような震災だけが原因ではなく、散歩中首輪が外れたり、大きな音などに驚いて逃げてしまうなど、身近にいつでも起こりうるという事です。
マイクロチップがあればそのような時でもすぐに飼い主様が判明し、帰って来れるのです。
マイクロチップは直径2mm、全長約12mmの円筒形で安全性・耐久性は高く、背側頚部皮下に埋め込みます。今まで当会で入れたワンちゃん達に問題が起こったことは一度もありません。
飼い主様の感想も「注射をするのとほぼ同じ感覚なので安心しました」とのことでした。
マイクロチップが入っているだけで、飼い主様の安心にもなると思います。
ワンちゃん達のために、もう一度マイクロチップについて考えてみてはどうでしょうか?
【当会におけるマイクロチップ啓蒙活動】
実際のマイクロチップ挿入風景